会計士の使命

医者の使命は、「人々の病気を治し命を救うこと」

弁護士の使命は、「法律の力で会社や人々を守ること」

そして我々会計士の使命はというと、「投資家が企業の財務状況を適切に判断できるようにする市場の番人として投資家を守ること」です。

ドラマの「監査法人」でも毎回冒頭で同じようなことを言ってましたね~。

確かに、自分もその通りだと思います。

自分たち会計士が企業の会計監査をして粉飾や会計処理に間違いがないかどうか調べるのは、すべては投資家のためにあるといってもいいくらいです。

世の中に公表された決算短信や有価証券報告書等の本来の数字が大きく違っていれば、その企業に投資をした投資家の選択が変わっているかもしれない。

それによって、機関投資家や個人の投資家が投資したお金が本来あるべき場所に投資されていなければ適切な市場にゆがみが発生してしまうのです。

ようするに、間違った場所にお金が流れてしまうことを防ぐために自分たち会計士が存在しています。

でも、日々の業務に忙殺されてしまうと、そんな使命など忘れてしまいます。

自分たちが何のために監査をしているのかなんて考える余裕もないのです。

ただ、上司にOKをもらえる良い調書を作ることが目的になっています。

社会的に大きな存在意義がある仕事の場合、それが日々の忙しさによって普段は忘れ去られてきます。

一番大事な生命を守るという医者でさえ、次から次へと運ばれてくる患者に対して機械的に治療していくようになり患者が死亡してもなんとも思わなくなります。

法律で人を守る弁護士も、慣れて来ると依頼人を守るというよりも訴訟でいかにして相手の穴をついて勝つかというテクニックや報酬額ばかりを気にするようになると聞きます。

社会的使命等、本来は考える必要がないんじゃないかなんて思ってしまうわけです。

USCPAを取得して会計士になって3年ですが、「投資家を守る市場の番人」として意識することは本当に稀です。

会計士は特に、クライアントや投資家の利益が目に見えないから余計に他の職業に比べて社会的な貢献度を感じにくい職業な気がしますね。

一体世界で活動している会計士のうち、どれだけの人が本来の使命を意識しながら忠実に仕事をしているんでしょうか。

しかも、医者や弁護士と違ってクライアントに感謝されることが少ない職業ですからね(どちらかというと嫌われもの)。

でも、この会計士としての使命が自分の最後の砦になる時がごくたまにあります。

疲れてどうしようもないときや、周りに追いつけなくてどうしたらいいかわからなくなった時、たまに自分を奮い立たせてくれるときがあります。

極限までいって、初めて力を発揮するのがこの会計士としての社会的使命なんじゃないでしょうか。

もちろん、本当にたまにですけどね。

でも、それでいい気がします。

たまに自分のやっていることがどう社会につながっているのか思い出す、これでいいと思っています。

人々の知らないところで、影に隠れたところで何かを守っているのが会計士なわけです。

意外とそういう黒子的な立場、カッコいいと思いませんか?

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